聞き取ることはできているのに話せないのはなぜ?|ビジネス英語中級者が伸び悩む本当の原因


英語のリスニングや聞き取りはできるのに、会話になると話せない。
そんな悩みを抱えるビジネス英語中級者向けに、伸び悩む本当の原因と、話せるようになる人が切り替えている考え方を解説します。

記事要約

英語は聞き取れているのに、いざ話そうとすると言葉が出てこない。そんな状態に悩むビジネス英語中級者は少なくありません。実はこの悩み、英語力が足りないから起きているわけではありません。
多くの場合、「分かる英語」と「その場で使える英語」は別物だということに気づかないまま、同じ勉強を続けてしまっていることが原因です。

この記事では、
• なぜリスニングができても話せないのか
• 中級者がつまずきやすいポイント
• 話せるようになる人が切り替えている考え方
を、できるだけ分かりやすく整理します。

この記事で分かること

• 聞けるのに話せない理由
• 勉強しているのに伸びない原因
• 独学で気づきにくい落とし穴
• 次に何を意識すればいいか

結論:リスニングができても話せない本当の理由

結論から言うと、英語のリスニングや聞き取りができているのに話せないのは、単語や文法などのインプット量が足りないからではありません。
多くのビジネス英語中級者がつまずくのは、「英語を理解する力」と「その場で英語を組み立てて話す力」を、別のものとして練習できていない点です。
聞くときは、多少分からない部分があっても流れで理解できます。

一方、話すときは、
• 何を言うかを考え
• 英語の形にして
• すぐに口に出す
ということを、ほぼ同時に行う必要があります。

そのため、「聞けば分かる」状態になっても、話す練習をしていなければ、会話になると止まってしまうのです。特に会議や商談では、考える時間はほとんどありません。正しさよりも、まず反応することが求められます。
リスニング中心の勉強だけでは、ここに対応しきれなくなってしまいます。

よくあるシーン:こんな経験ありませんか?

ビジネス英語中級者の方から、こんな声をよく聞きます。

オンライン会議での沈黙

「会議中、相手の英語は全部聞き取れている。言いたいこともある。でも、発言しようとした瞬間に頭が真っ白になって、結局何も言えずに終わってしまう」

メールなら書けるのに

「メールでのやり取りは問題なくできる。時間をかければ正確な英語が書ける。でも、電話やビデオ通話になると、同じ内容がすぐに出てこない」

後から『あの時こう言えばよかった』と思う

「会議が終わってから、『あの質問にはこう答えればよかった』と気づく。でもその場では思いつかなかった」

これらはすべて、「理解する英語」と「使える英語」のギャップから生まれる悩みです。
TOEIC700点以上、英検準1級レベルの方でも、実際の会話になると止まってしまうケースは非常に多いのです。

ビジネス英語中級者が伸び悩む3つの原因

「前より英語のリスニングはできるようになったはずなのに、会話になると話せない」。
この違和感は、英語中級者が次のレベルへ進むときに非常によくある壁です。

原因① 正解を探しすぎてしまう

話そうとした瞬間、「この言い方で合っているかな」「もっと自然な言い方があるかも」と考えすぎてしまう。その間に、発言のタイミングは過ぎてしまいます。
こうしたことが続くと、「やっぱり自分は話せない」と感じるようになってしまいます。

具体例:会議での質問場面
相手:「Any questions so far?」
あなたの頭の中: 「質問したいことはある。でも『Could you elaborate on…』と『Could you explain more about…』、どっちが自然?それとも『I have a question about…』の方がいい?ああ、もう次の話題に進んでしまった…」
このように、正しい英語を探している間に会話が先に進んでしまう。これが中級者に最も多いパターンです。

原因② 日本語で考えてから英語に直している

言いたいことは日本語では浮かぶのに、英語にしようとすると止まってしまう。これは、日本語 → 英語の変換に時間がかかっている状態です。
文章を書くときなら問題ありませんが、会話ではこの一手間が大きなブレーキになります。

翻訳モードの具体例
日本語思考:「この件については、社内で一度持ち帰って検討してから、来週までに回答させていただきたいと思います」
↓(頭の中で翻訳しようとする)
「『持ち帰って検討』は英語で何て言うんだっけ?『bring back』?『take back』?いや、違う気がする…」
結果:沈黙、または「Uh… I need to… uh… check with my team…」と断片的になる

理想的な英語思考
最初から:「I need to discuss this with my team. I’ll get back to you by next week.」
このように、シンプルな英語で直接考えられるようになると、会話のスピードについていけるようになります。

原因③ 会話のスピードで練習できていない

シャドーイングや瞬間英作文など、英語の聞き取りやリスニング力を伸ばす勉強をここまでしっかり続けてきた方も多いと思います。ただ、それだけだと「知っている英語」で止まりやすくなります。
実際の会話では、相手の話を聞きながら考え、すぐに言葉にする必要があります。

独学では、
• 決まったパターンの練習になりやすい
• 想定外の質問が出てこない
• 会話のスピード感を試せない
といった状態になりがちです。

練習と本番のスピード差
独学での練習:
• 瞬間英作文:日本語を見て、5秒考えて、英文を作る
• シャドーイング:音声についていく(自分で文を作る必要はない)

実際のビジネス会議:
• 予期しない質問が飛んでくる
• 考える時間は1〜2秒
• 相手の発言に即座に反応する必要がある

このギャップが、「練習ではできるのに本番では出てこない」状態を生みます。
話せるようになる人は、自分に合った内容をインプットしながら、実際に人を相手に話す練習を重ねています。準備と実践が分かれてしまうと、本番で言葉が出てこない状態が続いてしまいます。

なぜ独学ではこの壁を越えにくいのか

「もっと勉強量を増やせば話せるようになるはず」。
そう考える方も多いかもしれません。ですが、独学では気づきにくいポイントがあります。

自分がどこで止まっているのか分かりにくい

話せない理由は、人によって違います。
• 英文を作るのに時間がかかる
• 相手の話を理解してから反応するまでが遅い
• 言いたいことはあるのに英語にできない
一人で勉強していると、自分がどこで止まっているのかをはっきりさせるのが難しくなります。
その結果、ズレたまま努力を続けてしまうことがあります。

よくあるズレの例
問題:「会議で発言できない」
間違った対策:「もっと単語を覚えよう」(語彙不足ではない)
正しい対策:「よく使うフレーズを瞬時に出せるように練習する」

このズレに気づかないまま、半年、一年と勉強を続けてしまうケースは少なくありません。

「覚えた」と「使えた」は別

一人で学習していると、「この表現は覚えた」「口に出して言えるようになった」という感覚は持てます。でも、それが会話の中で本当に使えたかどうかは、実はよく分かりません。
• 意図した通りに伝わったのか
• 遠回しで分かりにくくなっていないか
• 会話の流れとして自然だったか

こうしたことは、実際に人を相手に話してみないと確認できません。

「覚えた」と「使えた」の違い
覚えた段階:
• 「I’d like to propose…」(提案したいのですが)という表現を暗記した
• 例文を10回音読した
• 瞬間英作文で正しく言えた

使えた段階:
• 実際の会議で、適切なタイミングで「I’d like to propose a different approach」と言えた
• 相手が理解して、議論が進んだ
• 次回も同じ状況で自然に使えた

この「使えた」の段階まで到達するには、実践的な会話練習が不可欠です。

練習と本番の差が埋まらない

会議や商談では、話題が急に変わったり、想定外の質問が来たりします。この環境を、一人で再現するのは簡単ではありません。
その結果、「練習ではできるのに、本番では出てこない」という状態が続いてしまいます。

本番特有の難しさ
• 複数人が同時に話している中で発言する
• 相手の意見に賛成・反対を即座に示す
• 話の流れを読んで、適切なタイミングで割り込む
• 予想外の質問に対して、その場で考えながら答える
これらは、一人での練習では再現できません。

話せるようになる人が切り替えている考え方

話せるようになる人は、急に英語力が跳ね上がったわけではありません。
勉強の見方を少し変えています。

①完璧を目指さない

正しい英語よりも、まず伝えることを優先します。多少不完全でも、会話が続く方が大切です。

完璧主義から抜け出す
完璧を目指す人: 「この提案には懸念点がいくつかあります」
→「『懸念点』は concerns? issues? potential problems? どれが一番適切?」
→ 考えている間に会話が進む

伝えることを優先する人: 「I have some concerns about this proposal.」
→ すぐに発言できる
→ 会話が続く

ネイティブでも、完璧な英語を話しているわけではありません。多少の文法ミスや言い直しは、ビジネス会話では普通のことです。

②すぐ使える言い回しを持っておく

よく使う表現・言い回しは、あらかじめ決めておきます。考える負担が減り、会話に集中できるようになります。

ビジネス会話でよく使うフレーズ例
意見を言う:
• I think… / In my opinion…
• From my perspective…

賛成する:
• I agree with you.
• That makes sense.
• I’m on board with that.

反対する:
• I see your point, but…
• I have a different view on this.
• I’m not sure I agree with that.

確認する:
• Just to clarify…
• Let me make sure I understand…
• So, what you’re saying is…

時間を稼ぐ:
• That’s a good question.
• Let me think about that for a second.
• I’ll check on that and get back to you.

これらのフレーズを、考えなくても口から出るレベルまで練習しておくと、会話がずっとスムーズになります。

③シンプルに考えて、すぐ口に出す

難しく考えすぎず、シンプルな内容をシンプルな英語で出す。
これを繰り返すことで、「分かっているのに出てこない」状態が減っていきます。

複雑な文vs.シンプルな文
複雑に考えすぎる例: 「この案件については、複数の部署にまたがる調整が必要なため、来週中に最終的な回答をお出しすることは難しいかもしれません」
→ 英語にしようとすると止まる

シンプルに言い換える: 「We need to coordinate with several departments. It might take more than a week.」
→ すぐに言える

最初はシンプルな英語で反応し、必要があれば後から詳細を付け足す。このやり方の方が、会話はスムーズに進みます。

④本番に近い形で練習する

実際の会話に近い形で話す練習をすることで、本番で止まりにくくなります。

効果的な練習方法
• 想定される会議のトピックについて、即興で1分間話す練習
• 誰かに質問してもらい、考える時間を3秒以内に制限して答える
• 実際のビジネスシーンを想定したロールプレイ

重要なのは、「その場で考えながら話す」練習をすることです。

それでも一人では難しい理由

ここまで読んで、「やるべきことは分かった」と感じた方もいるかもしれません。それでも、一人で続けるのは簡単ではありません。
なぜならば、自分のズレは自分では気づきにくいからです。

独学の限界
• 自分の発音や言い回しが伝わっているか分からない
• どのフレーズを優先的に練習すべきか判断できない
• モチベーションを保つのが難しい
• 成長を実感しにくい

特にビジネス英語の場合、「伝わればいい」だけでなく、「適切に伝わる」ことが重要です。

例えば、同じ「反対する」でも:
• カジュアルすぎる表現
• 丁寧だが遠回しすぎる表現
• ビジネスで適切な表現

この違いは、実際に使ってフィードバックをもらわないと分かりません。

業種別に見る「話せない」の具体例

業種によっても、必要な英語や悩みのポイントは異なります。

営業・カスタマーサクセス

よくある場面
• 顧客への提案プレゼン
• 質問への即座の回答
• 契約条件の交渉

悩み
「資料を見ながらなら話せるが、質問されると答えられない」
「相手の要望を聞き取れても、その場で適切な提案ができない」

エンジニア・IT

よくある場面
• 技術的な説明
• 問題の報告と解決策の提案
• 海外チームとの定例会議

悩み
「技術用語は知っているが、文章として説明できない」
「英語での議論についていけない」

管理職・マネージャー

よくある場面
• チームミーティングのファシリテーション
• 意思決定の説明
• 異なる意見の調整

悩み
「日本語なら的確に指示できるのに、英語だと曖昧になる」
「複数人の議論をまとめる英語が出てこない」

どの業種でも、「その場で考えて、すぐに話す」力が求められています。

無料カウンセリングでできること

無料カウンセリングでは、英語力を評価するのではなく、どこで止まっているのかを一緒に整理します。
• 今の勉強が合っているか
• どこを直せば話しやすくなるか
• 目標を達成するために必要な学習内容と量
• 理想的な学習ペース
を確認できます。一人で悩み続けるよりも、第三者の視点で整理することで、改善のスピードは大きく変わります。

よくある質問

Q1. 英語は聞き取れるのに、なぜ話せないのでしょうか?

A. 英語のリスニングや聞き取りができることと、会話の中で瞬時に英語を組み立てて話すことは、実は別のスキルです。中級者になると「理解できる英語」は増えますが、「その場で使える英語」を練習する機会が不足しがちです。
そのズレが、「聞けるのに話せない」状態を生みやすくなります。

Q2. リスニング力をもっと上げれば話せるようになりますか?

A. リスニング力は会話に必要な土台ですが、それだけでは話せるようにはなりません。英語中級者が伸び悩む多くのケースでは、「聞く練習」と「話す練習」が分断されてしまっています。
聞きながら考え、すぐに口に出す練習を意識的に取り入れることが重要です。

Q3. 英語中級者は、どんな勉強に切り替えるべきですか?

A. 単語や文法を増やす勉強よりも、よく使う言い回しを、会話のスピードで使う練習に比重を移す必要があります。
完璧な英語を作ろうとするより、シンプルな英語で反応する練習を重ねることで、会話で止まりにくくなります。

Q4. 独学でも「聞き取れるのに話せない」状態は改善できますか?

A. 改善できる可能性はありますが、独学では自分のつまずきポイントに気づきにくいという難しさがあります。
特にビジネス英語中級者の場合、「どこで止まっているのか」を第三者と一緒に整理することで、改善スピードが大きく変わることも少なくありません。

まとめ

聞き取れているのに話せないのは、能力が足りないからではありません。
練習の向け先が、少しズレているだけです。

この記事のポイント

  1. リスニングと会話は別のスキル
  2. 中級者は「完璧」を求めすぎている
  3. 独学では気づきにくいズレがある
  4. シンプルな英語で反応する練習が必要
  5. 実践的な会話練習が不可欠

もし今、「頑張っているのに変わらない」と感じているなら、一度立ち止まって整理してみるのも一つの方法です。
あなたがつまずいているポイントは、思っているより明確で、解決策もシンプルかもしれません。

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