記事要約
ネイティブが多い英語会議で司会を任されると、流暢さより「論点を整え、時間内に決めて終える設計」が問われます。ところが実務では、目的が曖昧なまま議論が散り、発言が偏り、最後に決定事項が言語化されないまま終了——という失敗が起きがちです。本記事では、英語会議の進行で起きがちな失敗を分解したうえで、開始・議論・終了の司会の型と、英語 会議 進行 フレーズの場面別テンプレを紹介します。さらにオンライン会議で被りを減らすルール設計、フレーズを口癖化する練習法、独学が難しい場合の学習選択肢まで、明日から使える形で整理します。
英語会議の進行で起きがちな失敗
英語会議の司会は、流暢さより「論点を整えて、決める」力が問われます。うまく回らない会議には共通の崩れ方があり、先に型を知るだけで改善が速くなります。
アジェンダが散る:目的とゴールが曖昧
会議が散る最大の原因は、開始5分で「今日は何を決めたいのか」が共有されていないことです。英語だと遠慮して目的確認を省きがちですが、ここを省くほど議論は枝分かれします。特に多国籍メンバーがいる会議では、参加者ごとに“会議の目的”の解釈が違うまま走り出します。
たとえば「進捗共有の会」なのに、誰かが仕様の是非を議論し始める。すると別の人が予算の話を持ち出し、結論が出ないまま時間が溶けます。司会がやるべきは、英語で完璧に説明することではなく、目的とゴールを一文で固定し続けることです。
発言が偏る:促し方が単調
発言が偏ると、会議の質は落ちます。声の大きい人の意見がそのまま決定事項になり、後から「そんなつもりじゃなかった」が起きやすいからです。英語会議でよくあるのは、司会が「Any thoughts?」だけを繰り返し、沈黙が増えるパターンです。
促しには“具体性”が必要です。誰に、何について、どの観点で意見が欲しいかを指定すると、参加者は答えやすくなります。英語が得意でない人ほど、質問が抽象的になると口を開けなくなります。
決まらない:決定事項の言語化が弱い
英語会議は決まらないまま終わりやすいです。理由は、議論の途中で合意できた点と未決の点が混ざり、最後に整理されないからです。さらに、英語で「決める」表現(agree / decide / align / commit)が曖昧だと、参加者は“まだ議論中”だと思ってしまいます。
司会は、結論を出す役ではありません。ですが「どこまで合意できたか」を言語化する役です。ここが弱いと、会議後のタスクも曖昧になり、次回会議が長くなります。
英語会議を回す基本設計(司会の型)
英語会議の進行は、才能ではなく設計で安定します。おすすめは、開始→議論→終了の3ブロックを決め、各ブロックで“司会が言うべき一文”を固定することです。これだけで迷いが減り、英語が多少崩れても会議は回ります。
開始:目的・アウトプット・時間配分を先に合意する
開始でやることは3つです。目的(Why)、アウトプット(What)、時間配分(How long)。この3点が合意できれば、会議が逸れても戻せます。
実務では、目的は長く説明しません。「今日はAを決める」が言えれば十分です。アウトプットも「決定事項と次アクション」を明確にします。時間配分は大雑把でいいので、議題が多い会議ほど先に宣言します。宣言があるだけで、参加者の集中力が変わります。
議論:論点→結論→アクションの順に整える
議論中に司会がやるべきは、発言の英語を直すことではありません。論点を一つにし、結論候補を見える化し、次のアクションに落とすことです。英語会議では、話が広がったときほど「今の論点は何か」を短く言い直すのが効きます。
このとき、結論がまだ出ないなら「決めない」ことも決定です。決めない場合は、何が足りないから決めないのか(情報不足、関係者不在、前提未合意)を言語化し、次回までの宿題にします。ここまでできると、会議は“進んだ”と言えます。
終了:決定事項・担当・期限を必ず読み上げる
会議の最後は、司会の腕が一番出ます。決定事項(Decisions)、担当(Owner)、期限(Due date)。この3つを読み上げるだけで、会議の価値は上がります。英語が流暢でなくても、短文で言い切れば十分です。
たとえば「We decided X. Y will do Z by Friday.」のように、主語と期限を入れて終える。これを毎回やると、チーム内に“会議は決めて終えるもの”という文化ができます。
英語 会議 進行 フレーズ(場面別テンプレ)
フレーズ集は、丸暗記するより「司会の口癖」にするのがコツです。ここでは、会議で必ず使う場面に絞り、短く使える形で整理します。長い表現より、短文で繰り返せるものを優先してください。
オープニング/アジェンダ確認
会議の冒頭では、目的と流れを“合意”します。ポイントは、丁寧さより明確さです。
たとえば、開始の一言はこれで足ります。
「Thanks for joining. Today we’ll focus on A and decide B.」
次にアジェンダ確認です。
「Here’s the agenda: 1) X, 2) Y, 3) Next steps. Any changes?」
英語に自信がないときほど、アジェンダは短く番号で言うと安定します。話す量が減り、会議が締まります。
進捗確認/意見募集/発言を回す
発言を増やすコツは、質問を具体にすることです。
「Any thoughts?」の代わりに、こう言います。
「From your side, what’s the main risk?」
「Could you share your recommendation on option A vs B?」
また、沈黙が続くときは“待つ”より“指名”が有効です。指名は失礼ではなく、役割の明確化です。
「(Name), could you start?」
ただし指名は、答えやすい問いとセットにします。いきなり意見を求めるより、「今の理解で合っているか」の確認から入ると、英語が苦手な人でも話しやすくなります。
脱線を戻す/対立を整理する
会議が脱線したとき、司会が強く言いすぎると空気が悪くなります。そこで、事実ベースで“戻す”表現を使います。
「Let’s park that for now and get back to the agenda.」
対立が起きたときは、論点を分けます。たとえば価格の話とスコープの話が混ざっているなら、まず切り分けて合意できる点を探します。
「It sounds like we have two topics: scope and budget. Let’s tackle scope first.」
この一言があるだけで、議論は整理され、攻撃的な雰囲気を避けやすくなります。
まとめ/合意形成/次回設定
会議の終盤では、合意を“言語化”します。
「So we’re aligned on X.」
まだ決めきれない場合も、現時点の整理はできます。
「We haven’t decided yet, but we agreed on the criteria.」
そして次回設定は、曖昧にせず期限を入れます。
「Let’s meet again next Tuesday to finalize this.」
ここまでを毎回やると、会議の生産性が安定します。英語の美しさより、合意形成の精度を優先してください。

オンライン英語会議の進行ポイント
オンラインは、対面よりも「被り」と「沈黙」が増えます。英語だとさらに気まずさが増えるので、司会がルールを先に作ると回りやすいです。
遅延前提の運用:被りを減らすルール設計
オンラインでは、少しの遅延で発話が被ります。被ると聞き取りが落ち、英語が苦手な人ほど黙ります。そこで、司会は開始時に“発話ルール”を一言で宣言します。
たとえば「One person at a time」だけでもいいですし、「Please pause for a second before speaking」と言えると、被りが減ります。小さな工夫ですが、会議の理解度が上がります。
チャット・挙手機能で意思決定を可視化
英語会議は、賛否が曖昧になりやすいです。そこで、チャットや挙手機能で意思決定を可視化します。たとえば「Option A: raise hand」「Option B: type B in chat」のようにすると、英語で即答できない人も参加できます。
ここで司会は、結果をその場で言語化します。
「Looks like most of us prefer A. Let’s proceed with A.」
この確認があるだけで、合意の認識ズレが減ります。
事前に宿題を渡して会議を短くする
オンライン会議が長くなる原因は、会議中に考え始めることです。司会は会議前に、議題に対する質問を2つだけ投げておくと効果的です。「懸念点」「推奨案」のどちらかで十分です。
会議前に短い回答が集まっていると、会議は“議論”ではなく“意思決定”に集中できます。英語が速い人と遅い人の差も縮まります。
進行役の英語を鍛える練習法
英語会議の司会は、フレーズを覚えるだけでは不十分です。実際に口から出る状態(自動化)が必要です。ここでは、忙しい人でも回せる練習法を紹介します。
進行フレーズを“口癖化”する暗唱と反射練習
まず、進行フレーズを10個に絞ります。開始、確認、脱線戻し、合意、締め。この10個を毎日3分、声に出して言います。ポイントは、スピードではなく“迷わず出る”ことです。
次に反射練習です。たとえば「議論が脱線した」という状況を頭に浮かべ、即座に「Let’s park that.」を言う。これを繰り返すと、会議中に英語を組み立てる負担が減ります。
想定トラブル(沈黙/脱線/反対)のロープレ
司会が困るのは、トラブルが起きた瞬間です。だから、トラブルだけを練習します。沈黙なら指名、脱線なら戻す、反対なら論点分離。この3パターンをロールプレイすると、会議で慌てにくくなります。
たとえば「反対意見が出た」なら、すぐ説得しようとせず、まず論点を確認します。
「What’s the main concern—timeline or scope?」
こう聞けるだけで、議論は落ち着きます。
録音→セルフ添削で速度と明瞭さを上げる
自分の司会英語は、録音すると改善点が一気に見えます。よくあるのは、前置きが長い、語尾が弱い、結論が遅い、です。録音を聞き、1回の練習で直すのは1点だけにします。
たとえば「冒頭の目的共有を短くする」と決めたら、次の会議でそこだけ改善する。小さく直すほど続き、結果的に上達が速くなります。
独学に限界を感じたときの選択肢
司会英語は実務で鍛えやすい一方で、自己流だと改善点が見えにくい領域でもあります。特に「自分では回せているつもりなのに、会議が決まらない」「英語での言い回しが毎回ブレる」という場合は、外部の仕組みを借りるのも合理的です。
オンライン英会話を司会ロープレ用途で使う
オンライン英会話を使うなら、雑談ではなく司会ロープレに寄せます。開始の一言、アジェンダ確認、意見募集、脱線戻し、締め。これを15分で回してもらい、最後に改善点を1つだけもらいます。毎回同じ型で回すと、口癖化が進みます。
英語コーチングで会議進行に寄せた学習設計
英語コーチングは、会議進行という実務に直結した目標で学習設計を組めるのが強みです。たとえばトライズ(TORAIZ)のような英語コーチングでは、現状の課題(聞き取り、即答、まとめ方)を分析し、必要なフレーズの自動化や、会議運営の実務ロールプレイに落とし込んで改善サイクルを回します。独学で迷う時間を減らしたい人には向きます。
無料相談で確認すべきポイント
無料相談では、雰囲気より具体性を見てください。司会英語の場合は、①あなたの会議の課題を「開始・議論・終了」のどこで崩れているか分解できるか、②2週間で会議のどの行動がどう変わるか説明できるか、③忙しい週でもゼロにならない練習設計があるか。この3点が揃うと、再現性のある支援になりやすいです。
よくある質問
Q1. 英語会議で司会をするのが不安です。まず何から準備すべき?
A. まずは開始の「目的・アウトプット・時間配分」を一文で言えるようにし、最後の「決定事項・担当・期限」を読み上げる型を固定しましょう。ここが決まると会議が締まり、英語の不安も減ります。
Q2. 参加者が黙ってしまうとき、効果的な促し方は?
A. 抽象的に意見を求めるより、誰に・何について・どの観点かを指定するのがコツです。「主なリスクは何か」「AとBならどちらを推すか」のように具体にすると発言が出やすくなります。
Q3. 脱線が多い会議を戻す“角が立たない”言い方はありますか?
A. 否定より事実ベースで戻すのが安全です。たとえば「いったん保留してアジェンダに戻る」と宣言し、後で扱う時間を決めると、空気を悪くせずに議論を整理できます。
Q4. オンライン英語会議で発話が被って聞き取れません。対策は?
A. 遅延前提で「一人ずつ話す」「話す前に一拍置く」など簡単なルールを冒頭に合意すると効果的です。加えて挙手機能やチャットで賛否を可視化すると、理解と合意が安定します。
Q5. 司会の英語は、フレーズ暗記だけで上達しますか?
A. 暗記だけだと本番で出にくいので、10個程度に絞って毎日短時間で“口癖化”し、沈黙・脱線・反対などトラブル場面だけをロープレで反射化するのが近道です。
まとめ
英語会議の司会で一番大事なのは、流暢さより「会議を決めて終える設計」です。開始で目的とゴールを合意し、議論では論点を一つに整え、終了で決定事項・担当・期限を必ず言語化する。これだけで会議の質は大きく変わります。
- 進行フレーズは“増やす”より10個に絞って口癖化する
- オンラインは被り前提でルールと可視化(チャット・挙手)を先に作る
- 独学で迷うなら、ロープレ設計や改善サイクルを外部化する選択肢もある
まずは次の英語会議で「目的の一文」と「最後の決定事項の読み上げ」だけを実行してみてください。会議が締まり、発言も引き出しやすくなります。


